M&Aの中での株式取得

M&Aは日本では、「企業買収」と訳されることが多い現状です。
これは、ライブドアや村上ファンドなどのイメージでM&Aが一般化してしまったことによることも大きいということができます。
しかし、その中でも「株式取得」(ライブドアがフジテレビに行ったものも)、「事業譲渡」、「合併」、「会社分割」などの種類があり、現在の日本では株式取得によるものがもっとも利用されています。
株式取得によるM&Aがもっとも多く利用される理由は、手続きが簡単なことにあるといえます。
株式取得によるM&Aは、売り手が譲渡企業の総株主の持っている議決権の過半数を取得させることによって経営権を手にします。
そして、この株式取得によるM&Aの中で、MBO、LBO、TOBという種類があります。
MBOはマネジメント・バイアウトの略称であり、当該会社の経営者や責任者が「買い手」となり、現在の事業を継続することを前提として、その会社自体やもしくは事業部門を買い取り、自らがその買収した会社のオーナーとして独立する、という手法です。
有名なところでは吉本興行やカルチュア・コンビニエンスクラブ(TSUTAYAなどの親会社)が自主的な上場廃止の手段として用いるケースがみられます。最近ではMBOを利用した事業承継という事例も多く発生しています。
LBOとは、レバレッジド・バイアウトの略称であり、欧米でよく見られます。
この手法は、買い手が買収するための持株会社を設立し、譲渡企業の資産や将来のキャッシュフローを担保として資金を調達することで買収資金の多くを賄うということであり、買い手は少ない予算を用いて買収を行うことができるということが特徴です。
「レバレッジ」とはてこの意味であり、FXでも同じ用語が使われています。
TOBとはテンダー・オファー・ビッドの略称です。日本語では公開買付け制度という言葉で表すことができます。
公開買付けとは、特定の企業に対して、取引所の外で20営業日~60営業日の期間内に一定の価格で株式を買い取ることを公言し、当該会社の大量の株式を取得しようという方法です。
これは、非上場企業に対しても使われます。近年であれば、2010年12月にパナソニックが三洋電機をTOBによって子会社化しています。
この方法には敵対的なものも多く、たとえば、上述の村上ファンドが行ったものや、ブルドックソースに対するスティールパートナーズのものが日本では有名なものです。
株式取得によるM&Aでは、経営権取得のためには発行された株式の過半数を取得する必要があります。

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